DOCK5は破骨細胞に分化すると発現量が上昇する

PMID: 16939397
Expression profile of RhoGTPases and RhoGEFs during RANKL-stimulated osteoclastogenesis:
identification of essential genes in osteoclasts.
Brazier H, Stephens S, Ory S, Fort P, Morrison N, Blangy A.
J Bone Miner Res. 2006 Sep;21(9):1387-98.


マウスマクロファージ細胞株RAW264.7はRANKLをかけると、3−4日で細胞融合が起こり、4−5日でTRACP+の破骨細胞になる。
65のDblを持つRhoファミリーGEFと、11のDOCKファミリーをマイクロアレイで見てみた。
まずこの細胞で発現しているのが42個。そのうち発現が上昇するのが7個(RT-PCRでも確かめ)。更にHSC(haematopoietic stem cell)やBMM(bone marrow macrophage)を分化させてRT-PCRで3倍以上の上がりが見られたのがDOCK5とArhgef8。RhoファミリーではWrch1のみ。
DOCK5はshRNAで細胞が死んでしまうので調べられなかったが、残り2個の分子は発現低下させるとRAW264.7細胞の細胞融合が起こらなくなる、というのが最後の締めのデータ。

プレニル化の阻害薬であるBisphosphonateが骨粗しょう症の治療に使われているのが、動機となっている。
DOCK1もDOCK2も分化で発現量が減っており、DOCK4は変化なし。

この論文ではRacが分化で上がることは出していないが、次の論文では(21542010)G-LISAで一応調べてはいる。